沖縄を変えた男
1991・1992年に夏の甲子園で2年連続準優勝し、沖縄の高校野球のレベルを一気に(本土の人間からしたら)塗り替えた方です。
ワタシは当時高校生で高校野球にめちゃくちゃハマっていて、沖縄水産高校のことをよく覚えています。
なかなか県外の学校と練習試合もできないだろうにここまで勝ち上がってスゴイなぁとか、当時のエース大野くんの肘が最後変形してて直視できなかったこと、こんなちょっとタヌキみたいなかわいい顔した監督は選手をこんなにして、彼のその後の人生をどこまで考えてんの?冷酷にも程がある…などなど、それまでは選手達のカッコよさにただワーキャーしてたミーハーMaxの見方から、初めて甲子園という場所の重さを実感させられた高校でした。
その栽監督を題材にした映画がこちら
沖縄に来てからいろんなところでこのポスターを見て、絶対観たい!と思っていて昨日やっと観ることができました。
観る前に原作の文庫を読んでたので、
ある程度の覚悟はしてたのだけど…
過酷でした。沖縄の高校野球のレベルは一気に上がったのではなくて、たくさんの犠牲が何重にも積み重なって成り立ったものでした。
今ではありえないような練習風景や暴力シーンに目を背けたくなりました。でも観ました。
女のワタシには正直理解できないところもあって、男の世界だなぁと。
ちなみに映画の中は辛く厳しいシーンばかりではありません。
高校生らしいちょっとクスッとしてしまうようなシーンも、監督の男としての魅力が溢れてるシーンもあります(^ ^)
この映画を観て栽監督に物事を成し得る人のあり方を教えてもらいました。
暴力とか女性とか過程で出てくるけど、一貫して揺るがない信念。
周りの声なんて関係ない。自分をただひたすら信じて進む強さ。
清濁合わせ飲むというのはどういうことなのか。
監督・選手それぞれの孤独、そこから生まれる力、胆力。
文庫の方がもちろん栽監督自身のエピソードや栽監督に関わってきた方のインタビューで満載なので、それもめちゃくちゃ面白かったけど、こうやって映像で観ることで行間を埋められた感じ。
映画観た人は文庫も読んでほしいなぁ。といってもこの映画今のところ沖縄でしかやってないのだけど(^_^;)
東京・大阪では公開予定らしいから、少しでもたくさんの人にこの沖縄の高校野球の歴史が変わる過程を観てもらいたいなと思います。